世界の工作機械生産は米国Gardner Intelligence社が毎年集計発行する”World Machine Tool Survey”で知ることができます。日本では工作機械というと金属切削工作機械を指しますが、この報告書は切削機と成形機(プレス機械)を合算して工作機械としてまとめた統計を公表しています。(表1)
日本の工作機械(切削型)生産額は1982年から2008年まで27年間連続世界第1位でした。しかし、09年は08年後半からのリーマンショックによる景気減速の影響を大きく受け、中国、ドイツに続く第3位にとどまりました。その後、中国を中心とした新興国の旺盛な設備投資に支えられ、10年はドイツを抜き第2位に回復しました。以来、中国が1位、次いで生産額が拮抗する日本とドイツが2位と3位を占めています。
21年版の統計(表1)によれば、20年(見込み)は日本が3位と報告されています。
表2は2020年の世界の切削型・成形型を含む工作機械消費額シェアをまとめたものです。2020年工作機械の世界市場は8ヶ国で約7割が占められていることが分かります。