第4回 初級 基礎資料 その3

世界の工作機械産業と生産《問題10 参考》

世界の工作機械生産は米国Gardner Intelligence社が毎年集計発行する”World Machine Tool Survey”で知ることができます。日本では工作機械というと金属切削工作機械を指しますが、この報告書は切削機と成形機(プレス機械)を合算して工作機械としてまとめた統計を公表しています。(表1)

表1:主要国・地域の金属工作機械(切削・成形型)生産額推移(48ヶ国・地域 2020年は見込み額)GARDNER INTELLEGENCE 資料より日工会作成

日本の工作機械(切削型)生産額は1982年から2008年まで27年間連続世界第1位でした。しかし、09年は08年後半からのリーマンショックによる景気減速の影響を大きく受け、中国、ドイツに続く第3位にとどまりました。その後、中国を中心とした新興国の旺盛な設備投資に支えられ、10年はドイツを抜き第2位に回復しました。以来、中国が1位、次いで生産額が拮抗する日本とドイツが2位と3位を占めています。

21年版の統計(表1)によれば、20年(見込み)は日本が3位と報告されています。

表2は2020年の世界の切削型・成形型を含む工作機械消費額シェアをまとめたものです。2020年工作機械の世界市場は8ヶ国で約7割が占められていることが分かります。

表2:2020年金属工作機械(切削・成形型)世界消費額シェア GARDNER INTELLEGENCE 資料より作成
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